思ったのですが、うちの水槽にはこれといって誇れるような設備などありませんし、またタイトル
通り、高価な生体もいません。
プロフにもあるように、ウチの水槽は「オーバーフロー式」ですらなく濾過槽や強力なスキマー、
リアクターも、つける場所がないです(TT)。
このような条件の中で、サンゴや魚(そしてイソギンチャク)を一緒にして、少しでも良い環境を
作るには…?ということで、少々工夫しているのが、岩組みと水流、底砂です。
そういえば、「岩組み」について質問されることが何度かありましたし、私が見る限り専門書でも
細かい部分の工夫などについては、あまり深くは書かれていないようなので、今回から、岩組みと
水流について少し触れてみることにします。
ご注意 *************************************************************************
私、結構飼育暦は長いのですが、決して飼育技術が高いなどとは思っていません(^^;)
また、偉そうに書くほどの内容でもないのも承知していますが、誰でもレイアウトや、水流、底砂に
ついて、一度は悩んだ経験もあるはずです。(というか、私も未だにあれこれ悩んでます。)
そこで「私なりのやり方を、あくまで事例の1つとして、(専門書以上に)ここにできるだけ細かく
書いてみようかな~」というのが主旨です。
その上で、普段皆さんがやっている小さな工夫や発想なども教えていただければうれしいです。
もちろん私の思い違いや、改善すべき点などもあれば、ぜひコメに書いてくださいね。(^◇^)/
ちょっと前置きが長くなりましたね。
*******************************************************************************
では始めます。
まず、ウチの水槽の特徴として…
(1)砂地の面積が広い。
(2)砂地に接しているライブロックの面積を極端に抑えている。
(3)底砂が厚めである(4~8cm)
(4)上記の条件下でサンゴをたくさん置くために土台からせり出した部分を設ける
(5)大出力のパワースキマーは設置不可。(プリズムスキマーのみ)
▼こんな感じ

まず、砂地の面積が広い理由ですが、ひとつは砂地の中にある「根」をイメージしているという見た目の
理由があります。これはダイビングを経験された方ならなんとなくイメージがおわかりいただけるかも
しれません。
そしてもうひとつは、砂の表面で行われる好気性バクテリアによる硝化を妨げないようにするためです。
硝化を十分に機能させるためには、酸素と水流が必要です。
そこで、なるべくライブロックの土台部分の接地面積を抑え、さらにその上に乗っているライブロックも
硝化を行っているため、これらに十分な水流が行き渡るよう、なるべく岩組みに隙間を設けています。
しかし土台が少ないということは、それだけ置けるもの(生体)も少なくなってしまいます。
そこで、これをカバーするために、いわゆる「オーバーハング(せり出し)」部分を作ってやり、珊瑚が
なるべく多く置けるようにします。
順番としてまず、土台となるライブロックを置き、その上に枝状のライブロック、さらにその上に板状の
ライブロック、その上にサンゴや、カタチや見てくれのいいライブロックを置いていきます。
▼水槽を横からみたイメージ図
※今日やる予定だったお仕事がドタキャンになってしまったのでイラスト付です。

なぜ、このように多段式にするかというと、一つは岩同士に隙間が空き、水の通り道が確保できるからです。
塊状の岩を重ねると、そこで水がとまってしまいます。
また、枝状のライブロックを使うと、張り出す方向をある程度自由に変えられますし、ひっかかりがあるので
組みやすいのです。また方向をある程度変えられるということは、実際にサンゴを置いた後でも、水流や光の
あたり具合を調整するのにも便利です。
ただ、この枝にそのままサンゴを乗せると、いかにも不自然で見てくれがよくないので、その上にさらに板状
のライブロックを置き、ここにサンゴを載せるというわけです。
ただ、このままですと張り出し部分が重くなり、前倒しになるので水槽の背面側に重くて見栄えのするライブ
ロックをドカンと置いて、バランスを維持します。
過去記事で何度もでてきた「イソギンタワー」は、実はこのオモリも兼ねていたんですね。
このため、これをどかすと、とたんにバランスが崩れ、例の大崩落をひき起こしたりするのです(笑)
▼実際の画像

「青い線」…………土台のライブロック
「黄色の線」………枝状のライブロック
「オレンジの線」…板状のライブロック
といった具合です。
画像ではわかりづらいかもしれませんが、実際は、土台から10cmくらい張り出しています。
ここは、テンジクダイ(通称:メダマ)たちが好んで住処にしています。
では、長くなりましたので、次回に続きます。

にほんブログ村